今回は差し箱の作り方です。
買うと当然きれいなのですが、そのぶん値段も高いです。
今年(2023)の6月に個展の予定があり、絵の販売・搬送のためにいくつか作りました。
慣れれば1つを1時間程度で作れますが、初めて制作なさる方はとりあえず最後まで目を通していただければと思います。
まず図面を引く。
ある方が自分が分かりやすいからです。
赤い丸の、×マークがある正方形は使用する部分です。わかりにくくてすみません。
私はF6サイズのパネルを良く使用するので、それ+20mmでの大きさの図面です(額装はしていません)。
絵を保護シートや袋などに包んで箱に入れるので、少し大き目にしています。
準備するもの
・4~5mm厚の板ダンボール(通販で買いました)
・文化鋲(シールタイプを使用しました)
・長い定規
・カッター
・下敷き用のカッターマットか板
・接着剤
・水貼りテープ(38mmx30m)
・マスキングテープ
・ハサミ
・水
・水貼りテープに水を塗るためのキッチンペーパーやスポンジ
まずはスーパーマーケットでもらったとかではない、きれいな板ダンボールを図面の大きさに切り、線を引く(この写真では端が少し折れていますが、購入した板ダンボールです)。
売り物を入れるということが一番の理由ですが、このほうが作りやすいということもあります。
かぶせ箱から差し箱へ変形させる方法もあるようですが、私はまだ試したことがありません。
図面では正方形の不要な部分に×マークが入っていますが、上でも書いたように、赤い丸の正方形はある方がいいです。もし切ってしまった場合は、黒で囲んである正方形も切るといいです。どうせ見えなくなる部分(底の内側にくる部分)ですし、ここが無くてもちゃんと出来ます。
あとは図面通りにカットします。
割りピンタイプの文化鋲を使う場合は、もうここらへんでピンを打ち込んどいたほうがいいです。
線の部分に浅く切り込みを入れ、定規などでしっかり折り目をつけます。
つぎに、折ったときに重なる部分の厚みが邪魔なので、潰していきます(この作業は板ダンボールを2枚使うような大きいサイズには必要ありません)。
このF6程度の小さい箱ですと重なる厚みが邪魔しますので、重なる部分が1枚の段ボールと同じ厚みになるように潰します。
上から乗ったり、本で押さえてみたりしましたが全然潰れません。指で潰したほうが早かったです。
わかり辛いかもしれませんが、半分くらいの厚みになりました。
黒で囲った部分を全て潰します。
ここが重なる部分です。
上の部分は蓋になりますので、潰さなくていいです。
ここで一度、箱の形にし、どこがどう重なるかを確認したら、接着剤を塗ります。
マスキングテープで固定します。
ここは底になる部分。
マスキングテープで固定。
横と底が閉じられました。
次に、断面の処理をします。
水貼りテープ・ハサミ・水を塗るためのキッチンペーパー・ボウルに入った水。
水貼りテープは仕上がりがきれいになるので使います。
蓋の断面部分。
水貼りテープを貼ります。
接着が強力なので、貼り直しはできません。しっかりとテープの長さと位置を決めてからです。
ここは貼らなくてもいい。
単なる私のこだわり。
断面に貼る。
ちょっと残った隙間も埋める。
しかし、ここまでやる必要はないです。
綺麗に見えるのでこうしましたが、テープを貼るのは断面部分だけでもいいと思います。
接着剤が乾いたらマスキングテープをゆっくりと剥がし、横と底にも同じように水貼りテープを貼ります。
見た目の問題もありますが、ここは強度を上げるためでもあります。
内側に折り込むと角にくるところや、テープが重なるところは、テープに切り込みを入れておくと綺麗に貼れます。
蓋の部分
底の部分
断面を隠すように水貼りテープを貼ります。
こういう仕上がりになります。
蓋と本体にシールタイプの文化鋲を取り付けます(この画像の文化鋲はもう販売されていませんが、同じようなシールタイプの文化鋲は通販で手に入ります。)
割りピンタイプの文化鋲を使うのでしたら、板ダンボールをカットした時くらいに取り付けておいた方がいいです。箱の形になってからではできません。つまり、この時ではもう遅いのです。
場所を決めたら、接着剤を塗って貼ります。
もともとのシールの接着力だけでは弱すぎて取れます。
蓋側にも貼って
完成!
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